構築記

AI自動売買の作り方#1: Claude Code導入と取引ルールづくり

プログラミング未経験の私が、Claude Codeと株の自動売買システムを作っていく手順を、全3回に分けて具体的に書きます。同じことをやってみたい人がこの記事の通りに手を動かせば再現できる「マニュアル」を目指しつつ、私が実際に戸惑ったところも正直に書いていきます。

  • #1 準備編(この記事): Claude Codeの導入と、コードより先にやるべき「取引ルールブック」づくり
  • #2 GitHub編: コードの保管庫「GitHub」とは何か。登録手順とClaude Codeとの連携
  • #3〜#4 バックテスト編: 売買戦略の中身と、お金を入れる前に過去データで検証する方法
  • #5 朝レポート編: GitHub Actionsで、毎朝6時に売買シグナルを自動チェックする
  • #6 ダッシュボード編: Cloudflareで、スマホから見られる管理画面を作る
  • #7 証券口座接続編: MCPで証券口座をAIにつなぎ、提案→承認→発注で運用する

回数は書きながら調整するかもしれません。方針はひとつで、使ったサービスが何なのか・どんな設定をしたのかを省かずに書くことです。

この記事のゴール: 読み終わる頃には、①Claude Codeが動き、②AIが暴走しないための取引ルールブックができ、③最初の開発相談を投げられる状態になります。所要時間は1〜2時間です。

前提: 必要なものは3つ

必要なもの補足
パソコン私はMac。Windowsでも可
Claude Codeの契約執筆時点で月20ドル程度のプランから。公式サイトで登録
プログラミング知識不要。わからないことはClaude本人に聞けば教えてくれます(後述)

手順1: Claude Codeを入れる(15分)

① ターミナルを開く。 Macなら「アプリケーション → ユーティリティ → ターミナル」。黒い画面に文字を打ち込むアプリです。

ここで正直に告白すると、私はこの時点でちょっと身構えました。映画のハッカーが使うあの画面です。でも結論、怖がる必要はありませんでした。このあとのやりとりは全部日本語の会話になるからです。

② インストールコマンドを貼り付ける。 執筆時点では、以下を1行貼り付けてEnterでインストールできます(最新の手順は公式ドキュメントを確認してください)。

curl -fsSL https://claude.ai/install.sh | bash

③ 作業フォルダを作って起動する。 以下を1行ずつ実行します。mkdirはフォルダ作成、cdはフォルダへの移動という意味です。

mkdir Trading
cd Trading
claude

初回はログイン画面が開くので、契約したアカウントでログインします。ターミナルに戻ると、もう日本語で話しかけられる状態です。

つまずいたら: 「エラーが出た」「今どういう状態?」とそのままClaudeに(またはブラウザ版のClaudeに)聞いてください。私はこの「わからなければAI本人に聞く」で最後まで通しました。説明書を読まなくても、先生が隣にいる状態です。

手順2: コードより先に「取引ルールブック」を作る(30分)

ここがこのシリーズで一番伝えたいところです。最初にやるべきはプログラミングではなく、AIと自分が守るべきルールを決めて文書にすることでした。

Claude Codeには「CLAUDE.md」という特別なファイルの仕組みがあります。ここに書いた内容を、Claudeは毎回の作業前に必ず読み込んでから動きます。取引ルールをここに書いておけば、セッションが変わっても、話が長くなっても、AIが勝手なことをしない「檻」として機能します。

作り方は簡単で、起動したClaudeにこう頼むだけです。

このプロジェクトの取引ルールをCLAUDE.mdに書いてください。内容は以下です。

1. 発注は必ず「Claudeが提案 → ユーザーが承認 → 発注」の順。勝手に注文しない
2. 1トレードの許容損失は資金の2%以内。提案時に必ず損切りライン(価格と損失額)を明示する
3. 月間の損失が資金の10%に達したら新規取引を停止し、戦略の見直しを提案する
4. 3〜5銘柄に分散。1銘柄への集中投資はしない
5. 数日〜数週間のスイングトレード中心。デイトレードはしない
6. ユーザーはプログラミング初心者。説明は平易な日本語で

これは私が実際に使っているルールそのままなので、コピペして自分の資金事情に合わせて数字を変えてもらえばOKです。

なぜルールが先なのか。このブログを始めた記事に書いた通り、私は過去に感情まかせのトレードで3,039ドル失っています。ルールを「意志の力で守る」のは私には無理だと証明済みなので、ルールを守る仕事そのものをAIと仕組みに任せる。その最初の一歩がこの文書化です。数字の根拠(なぜ2%なのか等)は#2で戦略と一緒に説明します。

手順3: 最初の開発相談を投げる(15分)

準備ができたら、最初の相談を投げます。私が実際に投げたのは、だいたいこんな内容でした。

米国株のスイングトレードをAIに手伝ってもらう仕組みを作りたい。
プログラミングは未経験。いきなりお金は使わず、まず過去データで
戦略を検証できる環境がほしい。安全第一で、何から始めるべきか相談に乗って。

ポイントは、完成形を細かく指示しないこと。素人は正しい作り方を知らないので、代わりに「目的」「自分のレベル」「守りたいこと」を伝えます。するとClaudeの方から質問が返ってきます。私の場合は「資金規模は?」「リスクはどこまで許容?」「保有期間は?」と面接のように聞かれ、答えていくと設計書(何をどう作るかの文書)を作って見せてくれました。

この「勝手に作り始めず、設計書を見せて承認を求めてくる」流れは意外でした。以降も作業の節目ごとに「こう進めていい?」と確認が入るので、素人でも置いていかれません。内容がわからないときは、わかるまで質問してから承認するのがコツです。

つまずきポイント: GitHub。途中で、作ったコードをクラウドに保存して変更履歴を残す「GitHub」という無料サービスへの登録を勧められます。私はここで「そもそもGitHubって何?」状態で戸惑いましたが、登録画面の状況をClaudeに伝えながら相談して乗り切りました。ここでも結局「つまずいたら手を止めて聞く」が全てでした。GitHubが何者で、どう登録して、Claude Codeとどうつなぐのかは、次回の#2 GitHub編でまるごと1本かけて丁寧にやります。

ここまでのチェックリスト

  • ターミナルから claude でClaude Codeが起動する
  • プロジェクトフォルダに取引ルール入りのCLAUDE.mdがある
  • 最初の相談を投げて、Claudeから設計の提案が返ってきた

ここまでできれば準備編は完了です。私の場合、このあとClaudeが設計書どおりに株価データの取得 → 売買戦略2本 → バックテスト環境と組み上げていき、初日の夜にはグラフ付きの検証レポートが自分のPCから出てきました。プログラミング未経験の人間が朝ゼロから始めた結果としては、正直びっくりでした。

次回の#2 GitHub編では、この記事の途中に登場した「GitHub」とは何なのかから始めて、アカウント登録の手順、Claude Codeとの連携までを画面の流れに沿って解説します。

※投資は自己責任でお願いします。このシリーズは私の作業記録で、特定の手法や銘柄をおすすめするものではありません(免責事項)。